【イース・セミナー&ショー2011】ロックフォードの新作が続々

3月8〜9日開催のイース・セミナー&ショーで、発表されたロックフォードの2011年ニューモデルの中から、注目モデルをピックアップして紹介!(2011/3/9)



パワーアンプの注目モデル

T1000-4ad
T1000-4adはクラスadという増幅方式を採用したパワーアンプ。大雑把にいえば、同社のサブウーファー用パワーアンプに採用していたクラスbd回路のフルレンジ版のようなもので、入力信号と出力信号を比較して歪みの少ない信号を生み出すDFSや、音楽信号をモニターしインピーダンス変化に応じて出力を最大に引き出すコンスタント・パワー、従来よりも5倍の冷却効率を持ち、低歪み&高耐久性に貢献するFETマウント技術=MEHSA3などの技術を搭載。従来のT600-4と同じボディサイズながら、250W×4の定格出力(T600-4は定格出力200W×4@4Ω時)を発揮する。また1〜4Ωの間でインピーダンスが変化しても、常に同じ出力を保証する。こちらは4月発売予定。定格出力60W×4(4Ω)のT400-4と同じサイズで200W×4(1〜4Ω)のT800-4ad(151,200円)は、遅れて夏頃発売予定。

PBR300X1
幅170×奥行107×高さ38mmの超小型モノラルアンプ。このサイズで75Wの出力を持つ。ロックフォードでは、三菱など自動車メーカーの純正システムの開発も行ってきたが、そこで培った技術を転用してクラスbrという回路を採用。スイッチング電源を使わないため超高効率かつ超小型かを実現できた。ハイレベルインプット付きだから、純正システムなど、ライン出力を持たないデッキにも、このパワーアンプを追加可能。音楽信号の入力を検知して電源が入るリモートターンオンを装備しているので、リモート線の接続も不要だ。PBR300X1は4月発売予定。同じサイズで定格出力75W×4(4Ω)の超コンパクト4chアンプ、PBR300X4(46,200円)は、6月頃に発売予定。

それ以外にも、新作アンプは多数ある。まず表面にペイントを施したCustom Shopシリーズは「BANDANA」「GEAR」「FIRE」「PATRIOT」の新作4種類が登場。ベーシックアンプのPRIMEシリーズには、50W×4+200W(4Ω)の5chアンプ、R600-5(58,800円)が加わる。こちらは従来機のR300-4と同サイズで6月頃の発売予定。ほかにクラスDのパンチシリーズ・アンプが4モデル、夏頃登場する予定だ。

スピーカーの注目モデル

JPS-100-8
まず、まもなく登場しそうなのがコンパクトなパワードサブウーファーのJPS-100-8。サイズは幅340×奥行235×高さ77mmというから、搭載ユニットはおそらく20cm。高さ77mmだから、フロントシートの下に余裕のあるクルマなら、そこに設置できる可能性がある。内蔵パワーアンプは最大出力100W(定格出力60W)。グリルの内側がブルーのイルミで照らされる。手元でサブウーファーの音量を調整できるベース・コントローラーも使用可能だ。このモデルは、ジャパン・プロデュースの第2弾。価格は未定だが、そんなに高価ではない模様。発売時期は今春だ。

T3652-S
T3652-S(100,800円)は、現行パワーシリーズ(T2シリーズ)よりワンランク上級のT3コンポーネントスピーカー。16.5cmウーファーと25mmドームトゥイーターを組み合わせたセパレート2ウェイシステムで、ウーファー、トゥイーターとも、振動板の素材はLCP(液晶ポリマー)だ。フレームは最近のロックフォード・スピーカーの定番であるフレックス・フィットを採用。取付時に微妙に回転させるなどの調整ができる。マグネットはウーファー、トゥイーターともネオジウム。ウーファーにはIDHSヒートシンクを採用し耐入力を向上。定格入力は125Wだ。発売は夏の予定。

さらに上級のT5コンポーネントも夏頃登場予定だ。T5652-S(252,000円)という16.5cmセパレート2ウェイシステムで、振動板はT3コンポーネント同様、LCPながら、ウーファーは、中央のフォームをLCPでラミネートした3層構造。またトゥイーターも25mmLCPドームだが、中央にフェイズプラグを装備している。ウーファーの磁気回路は、複数のネオジウムマグネットを並べたマルチポール・タイプ。大型のクロスオーバーネットワークは、RFリンクに対応。詳細は不明だが、ネットワーク本体と調整部がセパレート式で、遠隔操作できるものらしい。また将来的にはRFリンクを装備した製品をリンクケーブルで接続すれば、つながったすべての製品を一括制御できるらしい。

ほかにも、ユニット・サブウーファーが多数モデルチェンジ。ここでは名前の羅列だけにしておくが、上級シリーズから順にパワーシリーズP0サブウーファー、パンチP3、パンチP2、パンチP1、そして薄型のプライムR2が登場する。さらにボックスサブウーファーのパンチ・ローデッドのP1&P3も春から夏にかけて順次、発売される予定だ。

注目の3SIXTYは?

デジタルプロセッサーの3SIXTYのニューモデル、3SIXTY.3(102,900円)も着々と開発が進んでいるようで、概要が徐々にわかってきた。まず入力は8チャンネル。ライン入力のローレベルだけではなく、スピーカー出力を接続可能なハイレベル入力にも対応している。またデジタル入力も装備している。イコライザーはパラメトリック・タイプ。各チャンネル31バンドの細かな調整ができるという。マイクを付属し、オートチューニングもできる。タイムディレイは距離と遅延時間の両方で調整が可能になり、調整幅も従来より小刻みになったとのこと。フェイズコントロールにより、位相の反転もできる。

iPod/iPhone/iPadの接続が可能なオプション品や、A2DPオーディオプロファイル対応の機器があれば、ワイヤレスのオーディオストリーミングが可能なオプション品も用意。メディア対応力も充実している。ただし、iPodの充電とビデオ再生にも対応しているかわりに、iPodなどの音楽信号はアナログ接続になるらしい。フル機能の調整はパソコンで。iPadなどでも操作できるアプリも開発中らしいが、こちらでは調整範囲に制限があるようだ。発売は夏を予定しているとのことだが、場合によっては遅れる可能性もあり。いずれにせよ、これからはヘッドユニットを交換せずにオーディオをグレードアップする方向に進むのは確実だろうから、期待したい機器ではある。

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