【大阪オートメッセ2011】アルパインPXA-H800、その後

1月にラスベガスで行われた2011インターナショナルCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー=国際家電見本市)で発表され、東京オートサロン2011にも参考出品されたアルパインのデジタルプロセッサー、PXA-H800。大阪オートメッセ2011でも参考出品されていたが、その後の情報を。(2011/2/15)



東京オートサロン2011と同じく、デモカーは今回もCR-Z。インストレーションも変わっていない。見た目は同じでも、PXA-H800のプログラムのバージョンアップは着々と進んでいるそうで、あと1〜2回のバージョンアップで完成とのこと。限りなく、完成形に近づいているようだ。完成したあとは、まずはアメリカとヨーロッパ、つづいてアジアで発売。ただし、日本での発売は未定だそうで、当初は今年の春にでも発表するような勢いだったが、感触的にはもっと遅れることになりそうだ。

3台並んだ黒い物体の真ん中がPXA-H800。両サイドのアンプがB5サイズだから、それよりコンパクト

というのも、日本ではアメリカを始めとした各国の市場よりも高音質が要求されるため、さらなる高音質化が必要だからだ。客の立場で考えると、発売時期に合わせるために開発を急いで中途半端なものを出されるよりは、とことん高音質を追求した上で、メーカー側が納得した音に仕上がったものを出してくれたほうがいいと思う。そういう意味では、あまり急かさずに、気長に待ちたい。

別売でコントローラーを用意
さて機能面も、もう少し詳しくわかってきた。PXA-H800にはPXA-H100で採用していたインプリント(マルチEQ)同様の機能を搭載し、車内の複数のポイントで測定を行うことによって、どこの着座位置でも快適な音場再生ができるよう自動調整できるのだが、PXA-H100では自動調整したあとにアレンジを加えることが不可能なのが弱点だった。ところがPXA-H800では、自動調整したあとの数値を元に、タイムディレイなどの数値を任意に調整してアレンジできるのだという。また、PXA-H100では、測定中に外をクルマが走るなどの外来ノイズがあると、測定がストップして最初からやり直ししなければならないなどのシビアな面があったが、PXA-H800ではそのあたりを改善。もちろん、外のノイズが聞こえない静かな場所で測定するのにこしたことはないのだが、多少のノイズがあっても測定可能な幅広さを持たせたとのことだ。

今回も音を聴いてみたが、確実にサウンドクオリティは上がっていたと思う。前述したように、あまり急かさずに気長に発売を待ちたい。

【関連リンク】
・Alpine Electronics of America「What’s New for 2011 CES」