【大阪オートメッセ2011】ショップ&メーカーのデモカーを紹介

大阪オートメッセには、メーカー、ショップを合わせて多くのカーオーディオ・デモカーが展示されていたが、その中のいくつかをピックアップして紹介。(2011/2/16)


AVカンサイ

まずはAVカンサイのメルセデス・ベンツ。ブラックスのフラッグシップ・パワーアンプ、マトリックスX4を2台搭載するなど、物量の投入ぶりが凄い。フロントスピーカーも3ウェイ構成のブラックス。ドアのウーファー部は、純正グリルをそのまま残しているので一見、手の込んだ造りをしているようには見えないのだが、実は思いっきり手が込んでいる。ドアの中にエンクロージャーを造り込んでいるのだ。しかも適切な容量と、背圧の影響を考慮し、エンクロージャーの奥行きを極限まで長くしているため、フロントウインドウがわずかしか開かないという潔い造り。ここまでしてハイクオリティ再生にこだわったシステムの音は、さすがの高音質。力強くもハイスピードでワイドレンジ。サブウーファーのタイミングもぴったりで、車内で高級ホームオーディオのステレオ再生のような音を聴かせていた。

エムズライン 

エムズラインのブースにあったイートンのデモカー、VWパサートCCもAVカンサイが制作したものだ。フロントスピーカーはフラッグシップ・モデルのMGS-180 type-M 3Wayセットで、トゥイーターはドアミラー裏、ミッドレンジはキックパネル、ウーファーはドアにインストールしている。またリアシートの裏には最新のHEXシリーズサブウーファー、12-630HEXが2個インストールされている。このクルマの音は、とってもスムーズ。たとえて言うと、おいしい水の喉ごしといった感じか。なんの引っかかりもなく、音楽が耳に入ってくる。サブウーファーを含めたスピーカーの音のつながりも抜群。最適なエンクロージャー容量を確保するため、ミッドレンジの装着場所がキックパネルになったというが、おそらくこれが効いているのだろう。けっこう出っ張っているように見えるが着座状態で足もとが狭くなることはないし、運転の邪魔になることもない。

ディナウディオ

iPhoneのカメラで撮ったので荒れた画像でもうしわけないが、ディナウディオのデモカーも音がよかった。こちらも制作はAVカンサイだ。フロントスピーカーは、ディナウディオのフラッグシップ・モデル、ESOTAR2の3ウェイ構成。パワーアンプは、今は亡き(!?)ステッグのマスターストロークだ。このクルマ、ひとことでいうと濃い音という感じ。情報とエネルギーが詰まった、密度の高い音だ。楽器の音、ヴォーカルの声に実在感があるし、音場の空気感まで再現してくれる。今回、展示されていた数多くのクルマの中でも、個人的には好きな音のクルマのひとつだ。

サウンド21


システムがヘヴィなクルマが続いたので、ここで一服。サウンド21のブースにあったBMW X1は、フロントスピーカーをトレードインして、手軽に心地よい音に仕立てるシステムだ。スピーカーはソニックデザインを使用。トゥイーターはドアミラー裏、77mmドライバーはドアの純正スピーカー位置に装着する。77mmドライバーは、専用のアルミバッフルを使用してインストール。取付剛性が純正スピーカーよりもはるかに高まるので、クリアな音を再生できる。実際、透明感のある歯切れのいい音だった。これで、取付費込み113,400円なら「アリ」かな、と思う。BMW X1はE90系の3シリーズ同様、純正でフロントシートの下にサブウーファーが組み込まれているが、それを交換するプランも用意。また純正モニターで地デジを見たり、ナビと地デジの2画面にしたり、走行中に地デジを見られるようにするパーツも用意しているので、純正のシステムに不満のある人は問い合わせてみるといい。


ライズ オーディオ ビジュアル

参考出品されていたダイヤトーンDS-G50搭載車の中で、個人的にもっとも気に入ったのが、ライズ・オーディオ・ビジュアルのミニだ。スピーカーはフロントのDS-G50のみ。トゥイーターはAピラーに、ウーファーはドアの純正位置に組み込まれている。ソースユニットは、ダイヤトーンのデジタルプロセスセンター、DA-PX1。パワーアンプにはマクロムのフラッグシップモデル、EXTシリーズを使用している。このクルマ、スピーカーが鳴っている感じが、まったくしないのが素晴らしい。車内はけっして広くはないのだが、音場はスケールが大きく、左右方向にも前後方向にも広い。それでいて、音像のフォーカスもぴったりと合っていて、音像に実在感がある。また、ベースなどの低音楽器の音だけが低い位置に定位してしまうことは、ウーファーの装着位置が低いカーオーディオでは良くありがちなのだが、それも無く、高さ方向の音場が安定している。高域から低域まで、全帯域にわたってレスポンスも抜群。DS-G50のポテンシャルの高さがわかるクルマだし、それを引き出す取付&調整を行ったショップもエライと思う。

ウイニング

ウイニングのCR-ZもダイヤトーンDS-G50を搭載したクルマ。上のミニに比べると、ローコストに仕上げた(といっても高価だが)クルマで、デジタルプロセッサーにはオーディソンのbit Oneを使用。パワーアンプはJLオーディオのデジタルアンプで、なるべく重量増を抑える配慮がされている。オーディソンbit Oneは、ボリューム付きのコントローラーを装備しているので、純正システムにも追加可能。純正のヘッドユニットの交換が難しいクルマで音質向上を図るとしたら、純正ヘッドユニット+bit One+外部パワーアンプ+DS-G50を始めとしたスピーカー交換というシステムは、現実的だと思う。

ほかにもデモカーはいっぱいあったが、なにしろ試聴待ちの列ができていたのて、すべてを試聴することはできず。イース・コーポレーションのMTXのデモカーはスゴイのひとこと。

ともあれ、いろんなデモカーの音を聴くことができて、インストールを見られるこのようなイベントは、カーオーディオ好きにとっては貴重だと思う。